今回の話で柴田親子と閻魔あいとの因縁が明らかになりましたね。人の恨みを本人の代わりに代行する執行者であった地獄少女閻魔あいもまた
憎しみに心を囚われている一人の人間だったわけです。それでは地獄少女第24話「夕暮れの里」感想です。
あいは夕暮れの川原で石を積みながら歌を口ずさんでいました。河原で石積みといえば
賽の河原の話を思い出すのですが、あいも親より先に、つまり幼く死んだ元人間なのでしょうか。つぐみは小学校に登校し、その休み時間クラスメートの女の子二人に愚痴をこぼされます。男の子にキーホルダーを壊され、怒り心頭のようです。あいつなんか地獄に送られちゃえばいいのにね、と女の子二人は言います。もちろん冗談でしょうが、前話でのショックをまだ引きずっているつぐみにとってはキツイ台詞でした。
こんな些細なことで地獄送りを口にする人がいる。前話の看護師のお姉さんのように簡単に地獄に送られてしまう・・・そう思ったつぐみは逃げ出すように学校を出ます。前後不覚になっていたつぐみは道路に飛び出し、トラックと事故を起こしてしまいます。
どうやらつぐみは奇跡的に無傷で助かったようです。病院から帰る車の中でハジメに謝るつぐみ。前話で人間の醜い部分を垣間見て、何が正しいのかわからなくなってしまったつぐみはとても苦しんでいるようです。そんな苦しむつぐみを見て、もうつぐみを苦しめたくないハジメは地獄少女の一件から手を引こうとします。
しかしつぐみとあいとの繋がりはそう簡単に断てるものではなく、またあいとシンクロしてしまうつぐみ。つぐみはやはりこのままでは終われないと真実を知るために前に見た光景の場所にハジメと行くことにします。その場所に車で向かう途中、車のバックミラーにはあいの姿が。ちょっと怖い。旅館でのつぐみの言葉に思わず顔を赤らめるハジメちゃん。でもつぐみはまだ7歳(精神年齢高すぎない?)ということですし、まあ風呂ぐらい一緒に入ってもいいんじゃないですかねー?一人でつぐみが旅館のお風呂に入っていると、背後にあいが現れます。
この景色に何か感じる?とあいは尋ねます。いつも以上のあいのただならぬ雰囲気につぐみも身動きがとれなくなってしまいます。それ以上は何も言わず消え去るあい。そこへ緊張しまくりのハジメが風呂に入ってきます。なまじ意識しすぎるとエロくみえるから意識しないほうがいいよなぁ。別におかしくはないと思うし。
翌日、写真の場所に行く途中にお寺があると聞いた二人はそのお寺に行ってみる事に。そこにはあいも来ていました。(二人には見えないですが)私見なのですが今回のあいはいつもの無表情ではないような感じがしますね。後半を見ればそれも納得できるんですが・・・。
寺の住職から二人はかつてこの地域で行われていたという
「七つ送り」の風習について聞かされます。七年に一度この地の繁栄を願い、その年に七つになった子どもを山の神に捧げる儀式だそうです。そういう生け贄とか人柱とかの儀礼は世界中どこでもあったことでしょうし、田舎に行けば行くほど古い慣習は残っていたりしますからその時代では普通のことだったのかもしれません。このお寺はそういった儀式の犠牲となって死んでいった幼い子どもの霊を弔うために立てられたとのこと。そしてそのお寺を建立した人物こそが黒飴屋の「柴田屋」の初代主人・・・
その名が「仙太郎」。
柴田親子はその仙太郎の子孫にあたるようです。あいもそのことを確信したようで持っていた野苺を握りつぶし、汁がまるで血のように滴り落ちます。地蔵の目から流れる血の涙は一体誰の涙なのでしょうか・・・。
一方輪入道たちは帰ってこないあいを探していたようですが、見つからずあいの家に戻ってきていました。戻ってきたのは蜘蛛だけ、輪入道はイヤな予感を感じ取ります。
つぐみが見たという場所にやって来た二人。そこで二人は不思議な感覚に囚われます。楽しそうに戯れる幼き頃の仙太郎とあい、二人は幼馴染だったようです。そして閻魔あいが現れます。あいが言う
「忌まわしい血」、それは仙太郎の血筋を引いている柴田親子のことでした。つぐみの意識に入ってくる生きたまま穴に埋められ、仙太郎に助けを請い泣き叫ぶ生前のあいの姿。
「もう一度殺そうというの?時を越えてまたあの時のように・・・私は受け入れたというのに!私は殺されたりしないっ!!」本編で初めて感情を表に出すあい。消えてしまえ!!と二人を攻撃しようとします。そこへ輪入道たちはあいを止めようと間に割って入ります。憎しみに心を支配されているあいは輪入道たちの説得も聞かず、二人を殺そうとします。輪入道たちは二人をかばい逃がそうとします。しかしあいの放った黒いエネルギー波は逃げようとする二人に命中、川に放りこまれる二人。稲妻があいに落ち、炎に包まれるあい。
「私はかまわない。
この恨み地獄に流すがいい!!」
禁を破り、自分が地獄に落とされたとしてもそれでも遂げたいというあいの憎悪の深さ。それほどまでに裏切られた哀しみは大きいものなのでしょうか。今回の話はそこまででした。
自分が
もっとも信頼していた幼馴染によって殺されたあい。確かに仙太郎も本意ではなかったんでしょうが、
理屈では割り切れないことがこの世の中にはあるんですよね。あい自身も一度はその運命を受け入れ、地獄少女となった。しかし憎しみの対象であった仙太郎の子孫の柴田親子を目の前にして、
封じ込めていたはずの憎悪が蘇ってしまったのでしょう。次回はその過去についてもっと詳しく語られるようですし、柴田親子はどうなるのか・・・最後は閻魔あい自身が地獄に送られてしまうのかな。どういう答えを出すのか楽しみですね。
posted by へっぽこ二等兵 at 23:10|
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