
ぼくらの第4話「強さ」の感想。今回、ジアースの操縦者に選ばれたのはコダマ。ワクに続き、今回も一人の命が消えていきます。
今回の犠牲者はコダマですか・・・斜に構えた感じのしていた彼ですがいろいろと複雑な家庭環境で育ってきたゆえのもののようですね。ああいうワンマンな父親だとお兄さんのような反応をするのが普通なんでしょうが、コダマは父を尊敬していた。それは父には「それが許されるだけの力」を所有しているから。まあ確かに物事を実現させるにはそれに見合った力が必要で、それを所有する人間は「選ばれし者」だというコダマの考えもあながち間違ってはいないんですけど・・・それって権力者側に立ってるから言えるセリフだよなあ。
自分もまたジアースの操縦者の一人として、父と同じように人の運命を左右する力を持つ選ばれし者と自負するコダマ。そしてやってきた「敵」。敵が来ると自動的にコックピットに召集される仕組みになっているんですね。でもお風呂とかトイレに入ってたらどうするんだろ(笑)。他の者達の制止も聞かず、それが運命なんだと建造物をなぎ倒しながら戦うコダマ。
命に優先順位などない。しかし自分を犠牲にしてまで他の命を優先させる人はそういないのも事実なんですよねえ。確かにそれをためらいなく言い切れてしまうコダマはやはり歪んでいるのかもしれません。しかし哀しいかなこれも一つの真理・・・難しいですな。
そしてその戦闘の過程でコダマは敬愛する父を殺してしまいます。その死を受け入れられず戸惑いつつも敵は倒さねばならない。激昂し狂ったように攻撃を加えるジアース。そこに地球を守るヒーローの姿はどこにもありません。コアを破壊し、戦いに勝利したジアースですが、操縦者のコダマに待っていたのは哀しい結末なのでした・・・。フナムシは軽い口調で言います、これの動力源は命だと。
子どもが見ているような悪者だけが滅びる勧善懲悪のヒーロー物のように簡単だったらいいんでしょうけどね。このアニメを見てると現実はゲームや映画のように綺麗事ではないということを思い知らされます。街中で戦えばそりゃ当然に犠牲者は出るし、ロボを操るヒーローはその時点で虐殺者となる。コダマに限らず、マチとかの発言から見てもわかるように他人の死に関して少しずつ希薄になってきたような気がしますが・・・馴れとは恐ろしいなあ。
今回のフナムシの発言によって今まで他人事だと思っていた「死」に直面することになった少年少女達はこれから何を思うのか。一波乱ありそうですね。期待しましょう。
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