2006年12月27日

地獄少女二籠第12話

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二籠第12話。暗い結末の多い地獄少女ですが、今回のお話は久々に望みの持てる終わり方でしたね。「家」とはただの住処ではない、楽しいことや苦しいことを過ごしてきたいわば生きた証がそこにはある。おじいさんの気持ちよくわかります。いくらお金を積まれても譲ることの出来ない物事は誰にだってあるはず(そうじゃない人もいるかもしれないが)。生まれ育ったこの家で終焉を迎えたい。そんなおじいさんの純粋な願いが一つの悲劇を生んでしまったわけですが・・・。第12話「黒の轍」の感想です。


最近動き回っているきくりちゃん。今回はあいのお家でいたずらをしようとします。ていうか糸車止められるとなんかヤバイことでもあるのか?えらいおばあちゃん焦ってましたねえ。今回の依頼者はトラック運転手をやっている伊藤道郎。いつものセオリー通り藁人形トリオは調査に入ります。輪入道は強引なヒッチハイクで伊藤の接触に成功します。トラックは夜の山道をひたすらに走り続ける。そんな中輪入道は何故か浮かない表情、どうやら輪入道は過去にこの土地で因縁があったらしく否応なしに過去を思い出してしまうのでした。


それは戦場での遠い記憶、どこかからか逃げ延びようとしてる一台の馬車。輪入道はどうやらあいのような元人間というわけではないようですね。物に何らかの思念が宿り変化したというところなのかな?トラックを走らせながら伊藤は突然今走っている道路の話をし出します。今のこの道路は整備が進められているのだが、道路建設予定地に立ち退きに応じず居座り続けている老人がいるとのこと。そしてそのせいで老人の家の前は新しい道路と旧道が交わる事故多発スポットになっていると伊藤は話します。輪入道にとってもそこはかつての終焉の地、なにやら因縁めいたものを感じずにはいられませんでした。


伊藤は続けます。自分善がりな一人の人間の考えで他のたくさんの人々が危険にさらされる、そんなことが許されるのだろうかと。しかもその住んでいる老人は金目当てでごねているらしく、伊藤は苛立ちを隠せない様子。そしてその頃骨女は当事者である老人亀岡にコンタクトを取っていました。しかし伊藤が言うような強欲な感じは見受けられず・・・。


伊藤は輪入道に地獄通信にアクセスしたことを打ち明けます。しかし名前を書き込んだものの、噂の地獄少女は現れません。老人が立ち退かなかったゆえに弟は事故で死んだ。地獄少女がダメなら自分の手で・・・と伊藤は覚悟を決めてここにやって来ていたのでした。


骨女は亀岡から立ち退かない理由を聞いていました。自分が住むべき家は今も昔もこの家だけ。いまさらこの年になって新しい土地に移動してやっていけるはずもない。お金で住むところは手に入れても居場所は買えませんからね、身寄りの無い老人にただ出て行けというのはいささか酷いかなと思いますけど。


伊藤の強い意志を感じ、いよいよあいが伊藤の前に現れ藁人形を手渡すのでした。しかし伊藤が糸を引こうとしたその瞬間、たった今契約は無効になったと一目連が言ってきます。ターゲットはたった今亡くなったと言われた伊藤ですが、振り上げた拳をそのままには出来ず、まだ生きていると老人の家に向かって暴走を始めます。暴走で崖に転落しそうになったところを輪入道馬鹿力(笑)に助けられ、ようやく我に返るのでした。


安らかな顔で永遠の眠りにつく亀岡。骨女は亀岡からの伊藤宛ての手紙を手渡します。そして主の死の後を追うように家もまた崩れ去ります。手紙の内容は自分が死んだ後土地や家の権利を事故で亡くなった高校生の兄に譲るというもの。ひょっとしたらそれは家族を奪われた伊藤に対する亀岡のせめてのもの贖罪だったのかもしれません。伊藤は今までの認識が誤解であったことに初めて気づきます。主の後を追った家を見てあいは輪入道に自分も後を追いたかった?と聞かれますが、そんなことしたらお嬢に逢えなかったじゃないかと笑うのでした。


今回の輪入道ちょっとかっこよかったですね。そして少し垣間見えた輪入道の過去。前作で骨女がお嬢に拾われていなかったら今も地獄の業火に焼かれていたという言葉もあったように、藁人形の三人もあい同様辛い過去を送っていたことが窺えます。これで今年の地獄少女は終了、次回「Vの惨劇」は来年ですね。次回も期待しましょう。


posted by へっぽこ二等兵 at 23:45| Comment(0) | TrackBack(27) | 地獄少女二籠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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