今回は2話まとめて書くことにします。ついにひぐらしアニメも終わっちゃいましたか・・・原作も一応終結を見たしなんか寂しいです。OVAとかで続き作んないのかなあ。次は省略なしの完全収録版で。まあまだメディア展開は継続中なので、そこらへんに期待したいものですね。ひぐらしのなく頃に第25話「罪滅し編 其の四 地球侵略」・第26話「罪滅し編 其の伍 リテイク」の感想いきます。
まずは25話。タイトルが「地球侵略」。寄生虫説をすごい空想力だな・・・と思っていたらまさかそれを宇宙人の陰謀にまで昇華させるとは。さすがは竜宮レナといったところでしょうか(笑)。事態は一人でどうにもならず、もっと力が欲しいレナとどうにかして園崎家の関与の証拠を掴みたい大石との利害が一致、二人は協力関係を結ぶことにします。
魅音からレナが警察にマークされていることを聞かされる圭一。それにしても次期頭首の働きかけがあったとはいえ、あっさり死体を処理できてしまう園崎家のすごさには脱帽ですね。しかしレナのことを思ってした魅音のこの行動がレナを凶行に走らせてしまうことになってしまうのですが・・・。その頃レナはいつものゴミ置き場に身を隠していました。大石から聞いた三四の件、そして探しに来た刑事達の会話によって自分が「もう一人」いることを知り、スクラップ帳に書かれていることが本当であるとレナは確信します。
そこに圭一が心配してレナの元にやって来ます。しかし疑心暗鬼に囚われてしまっているレナは圭一ですら冷たい目を向けます。レナも鉄平達の死体が消えていることをすでに知っており、魅音が自分を警察に売ったと決め付けます。圭一はそれは魅音がレナを思ってした善意の行動だと必死に説明しますが今のレナにはどんな善意も自分を陥れようとする悪意にしか見えません。しまいには寄生虫の正体は宇宙人とか言い出すレナに対して圭一はいい加減にしろと怒ります。仲間を信じろと説く圭一にレナは彼の心の傷を抉り出す一言を言い放つのでした。
「圭一くん、私知ってるんだよ?圭一くんが引っ越してくる前にどういうことをしていたか。大石さんから聞いたよ、圭一くん引っ越してくる前はとんでもない人だったんだってね?」
その一言で圭一の顔を凍りつきます。それは消し去ってしまいたい忌まわしい過去。圭一は学業に対するストレスから小さい女の子を狙ってエアガンで憂さ晴らしをしていた。それは警察沙汰にまで発展し、親のお陰で事なきを得たものの、それがきっかけで前原一家は雛見沢に引越してきたのでした。でも前科者ということならレナだって人のこと言えないような気もするけど。
仲間とは隠し事をしないもの、したがってお前は仲間なんかじゃないとレナはショックを受ける圭一に追い討ちをかけるように言うのでした。そのままレナは去っていき、圭一はその場で泣き崩れるしかありませんでした。うーん、でも世の中に隠し事が全く無い人なんかいないだろ?もしそれが悪いことだったとしてもまあもちろんちゃんと反省しているのが大前提ですがあえて言う必要はないし、詮索するのも良くないと自分は思いますけどねえ(重大なものは微妙だけど)。たとえ家族であっても立ち入っちゃいけない、触れてはいけない部分はあるんですから。
案の上、翌日魅音達に打ち明けると不快感を与えてしまいました。魅音達は言います。仲間だって何でも打ち明けなきゃいけないわけじゃない、言わなくていいことは言わなくていいんだよと。その時圭一の脳裏に並行世界での記憶が蘇ります。今のレナと同じように疑心暗鬼に囚われた挙句、最後はレナと魅音が殺めてしまったもう一人の自分。レナは死の瞬間まで自分に手を差し伸べていたのにそれを信じることが出来ずに狂気を振り下ろしてしまった。圭一は・・・自分の罪に気づいたのでした。絶叫する圭一に梨花ちゃんは語りかけます。
「・・・圭一は覚えているのですか?レナと魅音を殺したことを」
それは本来なら有り得ないこと。しかし彼はその罪に自力で気づいた。圭一を許すと梨花ちゃんは圭一の頭を撫でるのでした。今のレナはかつての自分と一緒、誰も信じられなくて苦しくて・・・。かつてレナが命を賭けて自分に手を差し伸べたように自分も命を賭けこの惨劇を回避してみせると決意するのでした。
園崎家と大石達警察の間で執り行われた会合によって三四さんのスクラップ帳がとんだパチモンだということが判明し、それに大石がまんまと乗せられてしまっていたということでした。双方のわだかまりは解決し、後はその妄言に囚われてしまっているレナの問題のみ。しかし・・・。
そして最終話、ついに暴走を始めたレナ。彼女は問題の解決を図るため、学校のクラスメート達を人質に学校に立てこもるという凶行に出たのです。ガソリンを教室中に撒き、要求が認められなければ皆もろとも死ぬと警告するレナ。レナがライターを使わなくとも19時になれば時限装置が発火しドカンという危機的状況、大石は機転を利かせて圭一と連絡を取ることに成功します。
圭一・梨花・沙都子の決死の行動によって何とかライターの奪取と時限装置の停止に辛くも成功し、後はラスボス・レナをなんとかするのみ。他の生徒達が脱出する中、圭一はレナの目を覚まさせるためただ一人残ってレナと対峙するのでした。「バット男」と「鉈女」の夢の競演(笑)、二人は互いに自分の思いをぶつけながら刃を合わせあいます。そしてそれはいつしか狂気の戦いではなく、周りの人々が思わず引き込まれてしまうようなとても清々しい一つの「勝負」となっていく。
圭一との戦いの中で正気に戻っていくレナは圭一に告白ともとれる発言をし、ついに勝負に決着の時がやって来ます。月夜に照らされた二人の影が交差し、次の瞬間宙を舞う金属バット。勝利したレナは鉈を振り上げるもののそれを振り下ろそうとはせず、どうしてこんなことになってしまったんだろうと涙するのでした。自分の求めていたものはささやかな幸せだけ、しかし今の自分はあまりにも遠いところまで来てしまっていたのです。取り返しのつかないことになる前に自らの罪に気づいたレナを圭一は称え、今ならまだ元に戻れるとレナを抱きしめます。下にいた梨花も圭一が見せた運命を変える可能性に心をうたれるのでした。「仲間を信じること」、それが梨花がついに気づいた魔法の鍵。それだけでは運命に打ち勝つことは出来ない。しかし次こそは・・・といったところで物語は幕を閉じるのでした。
さて最後に総評を。うーんなかなか良かったんじゃないでしょうか。前半は省きすぎてよくわからなかった部分も多かったですが、暇潰し編以降はなかなか上手く纏めていたかと。ゲームのほうもそうなんですけど一番怖かったのはやはり鬼隠し編でしょうか。レナの「嘘だよッ!!」のいつ見ても怖いです(笑)。とくにレナが主人公の罪滅し編で鬼隠し編を超えられるか期待していたのですが、ちょっと無理だったかなあ。教室に入ってきた時のあのくだりがあればひょっとしたら超えていたかもしれないだけにそこだけが残念です。
最後に主要メンバーの感想を一言ずつ。
前原圭一・・・口先の魔術師としての彼をもうちょっと見たかった。固有結界見てえなあ(笑)。
竜宮レナ・・・さすがはひぐらし正ヒロインといえる活躍ぶりだったと思います。中の人のお陰だな。
園崎魅音・・・薄幸少女1号。ツイテナイにもほどがあるかも。バックボーンの凄さには脱帽でした。
古手梨花・・・ある意味この子も薄幸少女。暇潰し編での裏梨花覚醒後からが本領発揮でしたね。壮絶な最後が多いのも印象的です。スタッフ頑張ったなあ。
北条沙都子・・・薄幸少女2号。この子も不憫だなあ。そして妹・ツンデレを併せ持つ究極のキャラでもあった。加えてパワフルキャラ(笑)。
大石蔵人・・・話によって微妙に性格が変わる人。祟殺し編の大石はぶん殴ってやりたいほど嫌なやつでした。
入江監督・・・メイド伝道師としての彼をもうちょっと見たかったかも・・・無理か。
園崎詩音・・・怖いっていうよりイタい・可哀相なイメージがありました。愛に殉じた少女といえるでしょう。
鷹野三四・・・一言でいえば謎の人。煽るだけ煽っといて舞台から退場しちゃうし。
富竹ジロウ・・・時報の人(笑)。この人が死ぬとシリアスモードに移行する合図。この人も可哀相だったなあ。
北条悟史・・・真のにーにーにして詩音暴走の遠因ともなった人。消えてなお他キャラに影響を及ぼすほどの存在感があったりもする。
最後におまけ
・・・誰ですか?