買い物に出ていたつぐみはその途中、また閻魔あいとシンクロします。謎の少年を「せんたろう」と呼ぶあいの声、そこで正気に戻るつぐみ。やはりあいはもともと人間で、人間だった頃の記憶をつぐみに見せたのでしょうか・・・。昨日は家に帰らなかったハジメ、朝帰ると喪服とおぼしき服を着たつぐみが待っていました。今回はちゃんと行ってね、とつぐみは言いますがハジメはとぼけた素振りを見せてごまかしているようです。もういい!と怒ってつぐみは家を出て行きます。つぐみが向かった先は母親の実家、どうやら今日は母親の命日のようです。ハジメはつぐみが買った桜の写真集に気づき、手に取ります。そこに載っている風景は20話であいの意識にフラッシュバックしたものとおそらく同じ風景ですよね・・・何か関係がありそうです。あいも最近様子がおかしいようで、おばあちゃんの部屋の障子を指でぷすぷす(笑)していました。骨女たちもその異変を感じ取っているようでした。
つぐみは母親の実家で母親の昔のアルバムを見ていました。成長していく母の写真、ハジメと二人とも幸せそうに写っている写真、そして笑顔で赤ん坊の頃の自分を抱く母の写真。祖父たちの会話から推測するに、つぐみの母親はつぐみが物心つく前に亡くなっているようですね。一方、ハジメはいつもの喫茶店にいました。マスターからつぐみが栗おこわの作り方を聞きに来たと聞かされます。ハジメは昔を思い出します。一目ぼれだった妻あゆみとの出会いと馴れ初め、そして結婚。しかしハジメの職業はマスコミの記者、スクープがあれば何時如何なる時でも飛んでいかなくてはいけない職業です。結婚式当日であってもそれは変わりません。それを起点としてハジメとあゆみとの間には少しづつすれ違いが生じていくのでした。
つぐみは再びあいとシンクロ、今回のターゲットとその居場所がわかります。しかしハジメのやっていることに疑問を感じているつぐみは、ハジメにそのことを伝えるか迷っていました。
言えばハジメは地獄少女の邪魔をする、でももしかしたら地獄少女のやっていることが正しいって気づいてくれるかもしれない。そう思ったつぐみはハジメにそのことを伝えることにします。つぐみから連絡を受けたハジメはすぐにその場所に向かおうとします。
タクシーの車中で、また昔のことを思い出すハジメ。ハジメの仕事上、どうしてもゆっくりと
夫婦の時間が取れない二人。あゆみは一人で夫の帰りを待つことが多くなっていきます。そんな時、あゆみはつぐみを身ごもります。これで少しは私たちのことを見てくれる、淡い期待を持つあゆみ。しかしそれは逆でした。つぐみが出来たことで、はじめは二人のためにますます仕事にのめり込むようになってしまうのです。仕事に没頭したのも全て生まれてくる子どもと愛する妻のため、決してハジメが悪いとはいいきれません。現実でもよくある話ですし。あゆみの両親がそれほどハジメを憎んでいないのはそのためでしょう。スクープを撮るため張り込んでいる最中、ハジメはあゆみの浮気現場を目撃してしまいます。
ハジメが第七セントラルホテルに到着しますが、時すでに遅く糸は引かれてしまいます。引いた男を責めるハジメ、しかしその男の姿を見てあのときの自分と同じであることに気づきます。許せなかった妻の裏切り、あゆみを愛していたからこそハジメにとっては許しがたいことだったのでしょう。「かわいさあまって憎さ百倍」という言葉もあるように、愛する想いが強ければ強いほどそれを否定された時の憎しみは強くなってしまうものです。怒りと憎しみが先行して、冷静な判断が出来なかったハジメはあゆみと離婚します。復縁を懇願するあゆみをハジメは拒絶、つぐみと会うことも禁じます。全てを失ったあゆみはその帰りに事故死してしまいます・・・ひょっとしたらわざとぶつかったのかもしれません。自分のあゆみに対する憎しみがあゆみを追い詰め、殺してしまった・・・ハジメはそう思ったのでしょう。憎しみからは何も生まれず、復讐を果たしたとしても後に残るのはただの虚無感だけ。だからこそハジメは復讐の手助けをしている地獄少女が許せない、というわけですね。
母の墓参りに来たつぐみ。墓前にはあゆみの好きだった栗おこわが供えられていました。おそらく前日にハジメが供えたものでしょう。昨日帰って来なかったのもずっと悔いていたせいかもしれませんね。・・・今回の地獄送りは正直いってどうでもよかったです(笑)。重い話ではありましたが、内容はすごく良かったと思います。次回も期待です。
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